Journal

難波研究室活動全記録

もうひとつ出版を楽しみにしていた本が、ついに発売されました。

東京大学難波研究室活動全記録。

2003年の発足から今年の春まで、ナンバ先生の下で関わらせていただいた研究室の、全記録。これ、文字通り本当に「全」記録なのです。このプロジェクトが始まったのは、確かちょうど1年くらい前だったのではなかったかと思う。途中紆余曲折したものの、一貫して「全」記録にこだわっていたように思いました。研究室の発足から消滅までの全てが記録された本なんて、前代未聞なのではないでしょうか‥。実際に形になった本を見て、改めてすごいことだなあと思いました。

ぜひ手に取っていただきたいと思う。きっと意匠系研究室にあるまじき文字の多さに驚かれることでしょう。そして多さばかりでなく、内容の濃さにも。そんなところにも難波研究室の際立った個性が表れているなあと‥。

企画からレイアウトを含めた編集作業、校正といった地道な作業を文句をいいながらも最後までやり抜いてくれた、編集のコアメンバーの元&現学生のみなさん、本当におつかれさまでした。そして、誰よりもたくさんの原稿を書き、アメとムチで学生を叱咤激励し続けた、ナンバ先生にはやっぱりかなわないなあと畏敬の念に打たれます。

after one year

国立ハウスが昨日発売の雑誌LiVES VOL.53に掲載されました。なんと表紙でした!わーびっくり。

「良い家ってなんだろう。」という特集で、「必要なものだけあればいい。欲張らず気張らない身の丈の家」‥と、ミもフタもないほど簡潔かつ的確に紹介していただいています。竣工して丸一年、四季を過ごした国立ハウスを見ていただければうれしいです。書店で見かけた時にはぜひ手に取ってみてください。

ホームページには宇都宮ハウスの一年後の写真をアップしました。一年間で庭の緑が元気に育ち、リビングには新しく大きな本棚が加わっていました。インテリアの色の使い方が上手で研究熱心でもあるオーナーから、設計している最中も竣工してからも学ぶことが多かったです。こちらもぜひのぞいてみてください。→ utsunomiya house,  after one year

ところで。今回国立ハウスの写真を撮っていただいたのは若くてはつらつとした女性のカメラマンでした。女性らしい瑞々しい視線を感じます。竣工時に撮っていただいた太田拓実さんの透き通った静かな写真も好きだし、写真に個性が現れていて面白いなあ。そうそう、実はもう一人個性的なカメラマンにも撮影していただいていて、それも楽しみです。いずれまた報告しますね。

end of summer

妹、姪っ子と行った広沢池。夏の夕暮れの空の色も、それが映った水面もとてもきれいでした。

1ヶ月ぶりに京都から戻ってきました。今年の夏は本当にひどかった。お盆の頃は夏バテもピークで、自転車での現場通いがつらかったです。その上持って行ったMacがダウンしてしまい未だに復旧しないのもストレスに拍車でした‥。困っている時に弟&義妹が快くMacを貸してくれ、詳しい友人を紹介してくれたのには本当に助けられました。データを救出しようと何時間も格闘してくれたMさん、アドバイス&ソフトを貸してくれたミヤシティさん、みなさんの親切に感謝感謝でした。

久しぶりに修学院ハウスにもおじゃましました。3年目の夏を迎えついに寝室にエアコンを導入することになりました。やはり今年は特別に暑かったようです。施工業者さんと取付け位置や配管ルートを打合せてきれいに納めてもらいました。

夏休み中のお子さんとその友達がにぎやかに遊んでいるのが微笑ましかったです。ハンモックのある子供スペースは友達にも大好評なんだそうですが、ハンモックのあまりの激しい遊び方に見ている方がひやひやしました‥。お子さんの成長を目の当たりにすると時の経過を感じます。子供室のバージョンアップや居間に置くローテーブルについても少し相談しました。

Pilz(ピルツ)とはドイツ語でキノコの意味。床にもキノコが‥。

Frau Pilzの工事もいよいよ終盤です。少しずつ様相が見えてきました。仕上についてお施主さんと話し合ったり、スケジュールや残り工事を確認したり。

東京に戻って来た翌日は宇都宮へ行きました。宇都宮ハウスの一年検査です。特に大きな問題もなくて安心しました。

竣工してから1年と1ヶ月が過ぎました。庭の植栽が青々と育ち、居間には図書館で使っていたというアンティークの大きな本棚が加わっていました。この一年間生活を楽しまれていた様子が伝わってきます。この日は厚かましくも泊まらせていただき、おいしいご飯とお酒で楽しく過ごしました。

1年後のお住まいの様子を少し撮影させてもらいました。ホームページにもアップしようと考えていますのでしばしお待ちくださいね。

お盆のころ

久しぶりに京都で過ごすお盆。半分は仕事でしたが、それも含めてなかなか盛りだくさんな日々でした。

まずはせっかくのお盆なので、母とお墓参りへ。万灯会で有名らしい(‥知りませんでした)墓地は、「京都の青山墓地やで」とちょっと自慢げな母がおかしかったです。暑い日でしたが近くの円山公園、八坂神社、長楽寺へとぶらぶら散歩しました。

夕方は、友達と下鴨神社の古本市へ。やっと涼しくなってきたなと思った頃に閉店だったのが残念です。森の中は気温が数度低い気がしますが、早朝とか夜間に開けてくれればいいのになあと思わずにはいられません。

暑すぎて木陰で休むアヒル。円山公園にて

別の日には妹、姪っ子と一緒にもう一つの墓参り。祖父の命日である残暑のまっただ中に、家族でお参りするのが恒例でした。帰りに川遊びをしようと加茂川上流に寄りましたが、前日の大雨で増水していました。

お盆休みの後半はFrau PilzのDIYでした。今回はメインの漆喰塗りです。

前日にお施主さんがマスキングとシーラーでの下地処理を済ませておいてくださいました。1日目は総勢5人で下塗りです。素人集団がもたもたしているとモルタルが予想以上に早く乾いてしまい、なかなかうまくいきません。水の配合の調整と左官作業に慣れてくると徐々にペースアップ。ちょうど慣れたなーと思った頃には作業も終了でした。2日目はいよいよ仕上げの漆喰塗りです。総勢8人で1面ずつ一気に仕上げていきます。新たに加わったメンバーもすぐにコツをつかんで、一面ごとに確実に上達していました。窓まわりなどの難しい作業は、ケーキ職人のお施主さんがきれいに仕上げてくれました。「こんなところでケーキ修行が役に立つとは〜」でした。

連日ともただでさえ蒸し暑い上に、早く乾きすぎないようにと窓を閉め切った中での作業は過酷でしたが、みなさん真剣に取り組んでくださいました。天井を塗っていただいたマッキーさん、泊まり込んで連日助けていただいたお施主さんのお父さん、下塗りを手伝っていただいたふじやまくん、漆喰を手伝っていただいたあらさん、おんのんさん、やなちゃんさん、ぱんさん、作業中お施主さんのお子さんの面倒をみてくれた妹&姪っ子とお施主さんのお母さん、本当にご苦労さまでした。そして何よりもFrauPilzのお二人には脱帽でした。

一夜明けた昨日は大文字の送り火でした。お施主さんが誘ってくださって、新たに3階に移した居間から舟形を見つつ、桃とワインでプチ打ち上げをしました。

shiga

日曜日の朝、早く起きて弟家族と滋賀県坂本の日吉大社へ行きました。県境の山を越えて、車でたった30分で到着。高い木々が気持ちのいい森をつくる広い境内は、夏でもひんやりしていて清々しい。

珍しい山王鳥居は塗り直されたばかりで、周りの木々との対比が鮮やかでした。

境内にはいたるところに水路が巡っていて、常にさらさらと流れる水音が聞こえる。水の底には平安時代の陶片が沈んでいるそうです。

このあたりは「穴太(あのう)積み」という石組みも有名で、自然石で出来た素朴で力強い石組みが境内にも町中にも見られます。

境内に、青く光る下草が生えている不思議な一角が。

正体は鞍馬苔というシダでした。日光が十分にあたると青く発光しているように見えるのだそうです。

午後はFrau PilzのDIYのお手伝い。少しずつ、でも着々と進行しています。

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